
今は引退したけんど長年漁師をやりよったき、切った瞬間にそのカツオがどんな状態か分かる。カツオによって脂のりが全然違うきね。どんなカツオかを見極めて、それによって藁を調整して火力の調節をするがよ。焼きすぎてもいかん、生すぎてもいかん。絶妙なタイミングで焼き上げるきこそ、美味しいタタキが出来上がるがよ。
なんというてもカツオは鮮度が大事やきね。その日に釣れたカツオの旨いことよ。漁師一筋53年のおんちゃんが言うがやき、間違いないで。ほぼ毎日漁に出ゆうけんど、春先のカツオはサッパリしちゅうし、秋口のカツオは脂があって旨味がある。色んな人に新鮮なカツオを食べてもらいたいき、おんちゃんも漁を頑張りゆうがよ。
県外や遠方から来てくれた人が、藁焼き体験をしたりタタキを食べた時に嬉しそうに喜んでくれゆう顔を見せてくれるき、こっちまで幸せな気持ちになる。食べて美味しいだけじゃなくて皆んなの心まで満たしてくれるのが、カツオのタタキながよ。タレで食べても美味しいけんど、塩で食べるがもまた違う味わいでオススメやきね。