【モデルコース】 「一領具足」の精神! 長宗我部元親が残したもの

土佐田舎寿司
/高知市内の曜市や直販所、その他エリアで北川村

色とりどりの鮮やかな見た目が特徴の土佐の田舎寿司。山菜や野菜を使ったその風変わりな「寿司」は、高知を代表する郷土料理として愛されています。その始まりは高知の山間部。海苔や昆布など、海産物が手に入りにくかった山間部で、山で採れる身近なものを使って寿司を生み出したことが発祥と言われています。 地域により食材は様々ですが、はすいもの茎であるリュウキュウや、こんにゃく、四方竹、ミョウガ、しいたけなど、旬の食材が幅広く使われています。ミョウガの赤やリュウキュウの緑、真ん丸な見た目がかわいいしいたけなど、素材それぞれの特色を生かした寿司は、色鮮やかで見て楽しく、食感の違いを楽しめるのもポイント。酢飯にはゆず酢を筆頭に、酢みかんを使うこともあり、ほどよい酸味と爽やかな味が特徴。ゆずなどの柑橘の風味を生かした、高知ならではの食文化を象徴する郷土料理の一つになっています。 かつては高知の宴席「おきゃく」で振舞われるなど、ハレの日のご馳走として親しまれた田舎寿司。今では日曜市や産直市、スーパーなどで販売され、手軽に味わえる身近な存在として、県民の生活に根付いています。全国的にも珍しい野菜や山菜を使った寿司が、地元以外でも広く知られるようになったきっかけは、1986年に津野町の田舎寿司が「全国ふるさとおにぎり百選」に入選したことから。現在では飲食店でもオリジナリティあふれる田舎寿司が提供されるなど、伝統を残しながら、現代のアイデアを取り入れて、さらに進化し続けています。