大川村ではサクラが老朽化しているため、景観向上を目指して複数の箇所に苗木を植樹しました。異なる6品種を植えたのは、村の気候に合うサクラを調べる第一歩でもあるため。また「多くの人に植物に興味を持ってもらいたい」という、牧野博士の思いも受け継いでいます。
「高知県森と緑の会」から届いた、6品種の苗木。現在の村のサクラは弱ってきています。さまざまな品種を育成しながら、標高1000メートル級の山々に囲まれた大川村の気候に合うサクラを理解していく取り組みが始まりました。
かつて「白滝鉱山」という大規模な銅の鉱山があった白滝地区。旧トロッコ道は現在遊歩道として整備されています。また遊歩道入り口の広場は住民の憩いの場。数年後花を咲かせる数種のサクラが、観光客や住民を楽しませてくれることでしょう。
県外の観光客も多く訪れる、「白滝の里キャンプ場」。夜には一面に星空が広がる、まさに“天空のキャンプ場”にも複数の苗木を植樹。数年後の春には、お花見をしながらキャンプができそうです。
大川小中学校では、ふるさと留学生3名を含む5名の9年生が協力して苗木を植えました。「成人式の時には、大きく育ってたくさんの花が見られるといいね」と、楽しみにしている生徒たちです。
吉野川沿岸にも、景観を整備し住民に花を楽しんでもらおうと、苗木を植えました。
「花を見に、たくさんの人に村に来てもらいたい」と話す、大川村ふるさとむら公社の近藤京子さん。大川村は高地のため、開花時期が平地より遅いそう。「町のサクラが終わったら、ぜひ山に上がってきてくださいね」。