土佐茶

金色透明、深い味わい

お茶といえば静岡や京都という印象が強いと思いますが、高知県は地形や気候条件に恵まれた茶産地が多く、隠れたお茶の名産地です。
土佐茶は、透明感のある「金色透明(きんしょくとうめい)」の色、香り豊かで深い味わい、渋み(カテキンやカフェイン)が少なく旨味(テアニン)と栄養価が高いのが特徴で、全国トップクラスの高い評価を得ています。お茶好きの方はぜひためしてみてください。

全国トップクラスの要注目ブランド

土佐茶は高知県産の茶葉100%のお茶の総称(ブランド名)です。以前から高知県で栽培されたお茶の約7~8割ほどが静岡などの有名な茶どころへ“風味のインパクト“を与えるためのブレンド用の茶葉として出荷されていました。土佐茶は昔から評価されていたわけです。
法律の改正で加工食品の産地表示が義務付けられたことで有名どころのお茶に「土佐茶がブレンドされている」ということが知られるようになり、土佐茶が注目されるようになりました。
他県産地のブレンド用としてではなく「土佐茶」として販売する取り組みが活発になり、今では土佐茶ブランドとして販売される割合が大きくなっています。

好条件がそろった高知の茶畑

土佐茶の産地の多くは、仁淀川・四万十川などの大きな河川の上流の山間部の傾斜地です。
温暖多雨で降り注いだ雨は茶畑を潤すと、スグに流れていくので水はけが良い環境です。
温度差が大きいので霧が発生しやすく、茶畑を包む霧が茶葉を紫外線から守ってくれるので、お茶の品質が高くなります。
茶葉は日光に当たるとカテキンが増えて、旨味成分であるテアニンが少なくなる特徴があるのですが、土佐茶は山間部の傾斜のおかげで、茶葉に日光が当たる時間が短く、旨味の多いお茶になります。
土佐茶は非常に恵まれた好条件が揃っているのです。

種類も豊富な土佐茶

高知県は種類もブランドも豊富です。
主な産地は、仁淀川流域の仁淀川町・佐川町・日高村・越知町・いの町、四万十川流域の四万十町・津野町・三原村、吉野川流域の大豊町など。大豊町の碁石茶は後発酵茶で全て手作業で作られています。
地域によってほうじ茶や紅茶もあり、時季や産地によって異なる味わいを楽しんでみてください。

愉しみ方もいろいろ

最近は土佐茶のブランド化も進んでいて、お茶スイーツやお酒など、楽しみ方も広がっています。
仁淀川町の池川茶のプリンやパフェなどのスイーツや、津野山茶で楽しむ「津野山ビール」、県内のいろんな飲食店では土佐茶カクテルなどが提供されています。
また、高知県産茶葉だけを使用した緑茶ペットボトル「TOSACHA」は、1本あたり10円が土佐茶の生産者に還元されるので、土佐茶を気に入ったらぜひおみやげにどうぞ!
最終更新日 2023年03月15日