金林寺薬師堂

山深き信仰の拠点、室町を伝える建築
高知県東部の山間にひっそりとたたずむ金林寺は、高野山真言宗に属し、平安時代後期に創建されたと伝わる由緒ある寺院です。地域の信仰を支える拠点として、長い年月を重ねてきました。

薬師堂は、桁行3間・梁間4間という構造で、外陣と内陣を備えた造り。寄棟造・銅板葺の屋根と、室町時代中~後期の建築様式をよく残しています。中でも永正15年(1518年)に造られたとされる厨子は、当時の工匠の技を今に伝える貴重な遺品。

また、垂木を使わずに板軒で仕上げるという独自の技法は、簡素ながらも檜や杉といった上質な木材を活かした優美な外観を生み出しています。16世紀初頭以前に遡る建築としては四国中・南部でも極めて稀であり、この地域における建築文化の成熟を今に伝える、貴重な文化遺産です。
名称
金林寺薬師堂
(こんりんじやくしどう)
所在地
781-6201 安芸郡馬路村大字馬路4281番地
駐車場
無料
台数:普通車5台
交通アクセス
車:高知市(国道55号)⇒安田町(県道12号安田東洋線)⇒馬路まで車で約1時間50分
お問い合わせ
金林寺
電話番号:08874-4-2148
最終更新日 2025年06月05日